どこからが児童ポルノなの?

平成26年6月18日 児童ポルノ禁止法の改正によってテレビや雑誌でも話題になりましたね。
「どこからが、児童ポルノ?」
「宮沢りえのサンタフェ(写真集)は持っていても大丈夫?」
「自分の子供を、お風呂に入れている写真をSNSでアップしたら捕まる?」
など、巷を賑わしたのを記憶に残っている人も多いのではないでしょうか。

改正の概要

児童ポルノの定義規定の改正
児童ポルノの定義は、児童ポルノ禁止法第2条第3項に定められていますが、そのうち第3号に定められている児童ポルノの定義が明確化され、「衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって、殊更に性的な部位(性器等若しくはその周辺部,臀部又は胸部をいう。)が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するもの」(黄色部が追加部分)となりました

一般的禁止規定の新設
児童ポルノ禁止法第3条の2に、何人も、児童買春をし、又はみだりに児童ポルノを所持し、児童ポルノに係る電磁的記録を保管し、その他児童に対する性的搾取又は性的虐待に係る行為をしてはならない旨の一般的禁止規定が新設されました。

自己の性的好奇心を満たす目的での所持・保管罪の新設
児童ポルノ禁止法第7条第1項に、自己の性的好奇心を満たす目的で、児童ポルノを所持し、又は児童ポルノに係る電磁的記録を保管した者(自己の意思に基づいて所持又は保管するに至った者であり、かつ、当該者であることが明らかに認められる者に限る。)は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処することとする罰則が新設されました。
このような改正がなされたのは、これまでのような児童ポルノの供給側を中心とした処罰だけでは児童ポルノを根絶することはできず、需要側をも処罰対象とすることが必要であると考えられたことによるものです。
この罪については、本改正の施行日から1年間は適用しないと定められ、具体的には平成27年7月15日から適用が開始されることとなりました。
これは、この1年の間に、自己の性的好奇心を満たす目的で所持等している児童ポルノ及びこれに係る電磁的記録について、適切に廃棄等の措置を講ずることのできるよう猶予期間を設ける趣旨です。

盗撮による児童ポルノ製造罪の新設
児童ポルノ禁止法第7条第5項に、ひそかに児童ポルノに係る児童の姿態を写真、電磁的記録に係る記録媒体その他の物に描写することにより、当該児童に係る児童ポルノを製造した者は、3年以下の懲役又は300万円以下の罰金に処することとする罰則が新設されました。
「ひそかに」とは、「描写の対象となる児童に知られることのないような態様で」という意味であり、児童が利用する脱衣所に隠しカメラを設置して盗撮するような場合が典型例です。

上記が児童ポルノ禁止法の改正になります。
何だか難しくてよく分かりませんよね。

そこで、簡単に説明しますと。

①児童買春やみだりに児童ポルノを所持する行為等の禁止
②自己の性的好奇心を満たす目的での所持罪
③盗撮による児童ポルノ製造罪

では以下の事例はどうでしょうか?
自分の子供の海水浴の際の水着姿の写真や、水着の写真が載っている小中学校時代の卒業アルバムについては、これを持っているだけで、法7条1項の所持罪で処罰されてしまうの?

まず、処罰の対象となる「児童ポルノ」であるかどうかが問題になりますが、この様な写真であれば、通常、「殊更に児童の性的な部位が露出され又は強調されているもの」とはいえません。
また、「性欲を興奮させ又は刺激するもの」ともいえないと考えられます。

次に、法7条1項の所持罪で処罰されるのは、「自己の性的好奇心を満足させる目的」での所持であり、このような目的がなく、両親が、成長の記録や思い出として子供の写真を持っている場合や、思い出として卒業アルバムを持っている場合は、法7条1項の目的の要件を満たしません。

以上のことから、この様な写真やアルバムの所持については、法7条1項で処罰されることはありません。

では、宮沢りえの写真集「サンタフェ」や、栗山千明の「神話少女」は児童ポルノ規制法の改正からみるとどうでしょう。

結論から言うと児童ポルノになるそうです。

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